「深紅」・・・野沢 尚

修学旅行というと、どうですか?
(いきなり質問かよ。しかもアバウトな・・・(^^;))

何を持っていこうか。 お小遣いのへそくり?をどこに隠そうか。
おやつはどれにしよう・・・。
着替えはどんだけぇ~(バキッ。)
(脱線してしまいそうなのでこの辺で^^;)

旅立てば名刹なんてそっちのけ? 宿に着いてからが、さぁ~大変。
どこからともなく導火線に火が灯り、 まくら飛び交うスリルとサスペンスの夜が始まる・・・。

でも、小学生の少女は、こんな夜に帰ることになるんです。

たった一人。

先生に付き添われて。

このような第一章に出くわしたら・・・ 先が気になって仕方ないですよね。

ページめくる指ももどかしく、没入したような気がします。
(推定なのは読破したのが1ヶ月ほど前なので^^;)
かなりな読み応えでした♪

野沢尚さんというと、実は、読み始めた頃には亡くなられていて・・・。
しかも、大好きだったドラマ「青い鳥」や「眠れる森」などの、
脚本をされてた事をあらためて知ったようなありさまで・・・。
本当に残念でなりません。

心をわしづかみにする設定や登場人物もそうなんですが、 何というか・・・
(表現するのが難しいなぁ・・・^^;)
細かいけれど決してしつこくないバランスのとれた描写が好きです。

何気ない動作なので、そこまで書かんでも意味は通じる。
でも、そのさりげない枝があることで、どんどん入っていけるんです。
こういう文章は憧れかなぁ・・・。
(あっしは常にくどい。このように・・・(笑))

そして、比喩表現の妙。 主人公の内面をこのようにも。

「奏子の隠れ家からしたたり落ちる雫が、闇の底ではね返る。・・・」
「溢れ出した闇の雫を奏子は別の器に集め、・・・」
などなど。

他に「破線のマリス」や「リミット」なども読みましたが、 どれも印象に残るものばかりです♪
(あまりに昔過ぎて感想が・・・^^;)

野沢尚さんの作品は全部いっぺんに平らげず、
少しずつ味わっていこうかな~と思っておりやす(^^)v

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